今の時代は「三方良し」じゃないと生き残れない
「近江商人の三方良し」はご存知でしょうか。
言葉はテレビ、新聞でたびたび見聞きしていた気がしたのですが、正直、意味をよく理解できてなかったので、改めて調べてみました。
近江商人の商売の心得
「近江商人」
読み方は「おうみしょうにん、おうみあきんど」と言います。
近江国、現在の滋賀県出身の商売人のことを指すそうです。
大坂商人・伊勢商人と並ぶ日本三大商人の一つになります。
近江商人の商売の心得は大きく分けて3つの心得があります。
利真於勤(りはつとむるにおいてしんなり)
利益は、与えられた使命を一生懸命、勤めた結果に対する「おこぼれ」に過ぎないという考え方。
利益を目的にしてはいけないという戒めの言葉です。
陰徳善事(いんとくぜんじ)
陰で良い行いをすること。
自己顕示のためや見返りを期待して、善行をするのではなく、ただ、人のために尽くすことが大切という言葉。
そして最後に「三方良し」となります。次で詳しく説明します。
三方良しとは
「三方良し」はビジネスモデルの一つです。
三方とは
- 売り手
- 買い手
- 世間
のことを指し、この三つがそれぞれ満足する姿が良い商売であるという考えです。
三方良しの具体例
三方良しにおける、悪い例と良い例で説明したいと思います。
悪い例
事例①
『環境に配慮していない安価な自動車を販売して儲けた』
売り手:◯ 儲けた
買い手:◯ 安く買えた
世の中:× 環境汚染
事例②
『無理して値引きをして客を沢山集めた』
売り手:△ 客が集まったが赤字
買い手:◯ 安く買えた
世の中:× 業界の価格破壊
良い例
事例①
『新技術を使った燃費が良く環境の良い自動車を販売』
売り手:◯ 儲けた、ブランド価値アップ
買い手:◯ 燃費が良い車、社会貢献
世の中:◯ 環境に優しい
事例②
『美味しい野菜を作って販売』
売り手:◯ 儲けた
買い手:◯ 美味しい野菜が食べられる
世の中:◯ みんな健康になる
長続きする会社は三方良し
三つの満足が揃ってないと、そのビジネスは長続きしないと言われてます。
主な企業の一部を紹介
近江商人の心得を汲んだ企業
・トヨタ自動車
・武田薬品工業
・日本生命保険
・日清紡
・高島屋
これらの企業の創業者は全て近江出身です。
長続きしていく企業は、近江商人の心得、特に三方良しをしっかり守っています。
どの企業もそうでありたいですね。
以上、ワーカホリックダイアリーでした。